本書の内容

それは長く人類にとって大きな謎だった。天国と地獄はどこにあるのか、どのような場所か、誰が住んでいるのか、広さや質量は、地上からの入口はどこか? 人類はずっと死後の世界を恐れ、想像し、描いてきた。

本書に収録されているのは、例えば死者の行先を選別するチンワト橋、地上にある地獄の入口、燃え盛るイスラムの火獄、悪魔の頭の形をした実がなる木ザックーム、「歯が鳴る館」「ジャガーの館」「刃の館」など順番に6つの試練を受けるマヤの死後の世界、『神曲』の天国と地獄を絵に描く挑戦、幸福諸島はどこにあるのか、飽食とごろ寝の桃源郷コケイン、地獄の幻視、死後の世界の地図……
古代エジプト、メソポタミア、ゾロアスター教、古代インド、仏教、ユダヤ教、北欧神話、マヤやアステカ、キリスト教などから、天国と地獄をめぐる神話とそれを美しく、あるいは生々しく表現した絵画・地図・彫像を紹介する。

『世界をまどわせた地図』(八重洲本大賞受賞)、『世界をおどらせた地図』、『宇宙を回す天使、月を飛び回る怪人』、『愛書狂の本棚』の著者による、知的好奇心を満たすシリーズ最新刊。

書評・レビューで取り上げられました!
★『本の雑誌』6月号(すずきたけし氏)
★読売新聞(池澤春菜氏)
★共同通信
★『月刊美術』5月号

書籍紹介ビデオ

目次

はじめに

第1章 地獄と冥界
古代エジプトのドゥアト
古代メソポタミア――冥府クル
ゾロアスター教の死後の世界――虚偽の家と歌の家
古代インドの地獄
東洋の地獄
ハデス
ヘル――北欧の冥界
ジャハンナム――イスラム教の地獄
メソアメリカの地下世界
聖書の地獄
シェオルとゲヘナ
地獄の幻視と地獄めぐり
地獄の口
悪魔の歴史
ダンテ「地獄篇」と地獄の地図
地獄の進化

第2章 辺獄、煉獄、中間世界
中間世界
辺獄
煉獄

第3章 天国、楽園、理想郷
古代エジプトのアアル
古代インドの天国
東洋の天国
ギリシャとローマ――黄金時代、エリュシオン、幸福諸島
メソアメリカの天国
ジャンナ――イスラム教の楽園
ヴァルハラ
聖書の天国
エデンの園を地図にする
トマス・モアのユートピア
食の楽園コケイン
ダウイーのザイオン

おわりに

主な参考文献
索引

本書のサンプル

地獄遊覧 サンプル画像①
地獄遊覧 サンプル画像②
地獄遊覧 サンプル画像③
地獄遊覧 サンプル画像④
地獄遊覧 サンプル画像⑤
地獄遊覧 サンプル画像⑥

読者の声

    読者の声

    • とてもキレイでわかりやすく、詳しくて、すばらしい本だと思いました。他のシリーズもそろえたいです。(52歳、女性)
    • 見てよし、読んでよし、どこからでも何度でも、久しぶりに本に魅せられた(61歳、女性)
    • 地獄に関して世界には様々な考えがあることが理解できるのでとても興味深いです。(68歳、男性)
    • 金額的にも満足です。(62歳、男性)
    • 読売新聞の書評コラムを見てスパーミステリーマガジン「ムー」のようなムックを想像していたので余りにも重厚な書物だったので意外でした。素晴らしい学術研究書だと思います。関連書をもっと読みたい。(36歳、男性)
    • 様々な絵画が見れて満足(25歳、男性)
    • 珍しい図版が豊富で面白く、内容も読みごたえがあった。(64歳、男性)
    • (74歳、男性)
    • この手の本は図書館にいってもなかなか見つからないのでとても興味深かったです。(51歳、女性)